特殊鋳造技術 真空ダイカスト 真空ダイカストとは、溶湯を鋳込む前にキャビティ内をあらかじめ真空タンクを用いて減圧することで、ダイカストの欠点であるガス含有量を低減及び、湯周りの改善を目的に用いられる技術です。美濃工業では独自に設計したMSV(センサー式真空)を採用することで、充填完了直前まで減圧することができる為、高真空ダイカストが可能となっています。※MSVとは、キャビティ内にセンサーを設け、溶湯が到達すると自動で真空バルブが閉じる仕組み。 局部加圧ダイカスト 局部加圧ダイカストとは、溶湯が金型キャビティ内に充填された後、凝固する前にキャビティ一部をピン等で加圧して巣が少ない製品を得ることができるダイカスト法です。主に製品の肉厚部付近に設定することにより、ひけ巣の発生を抑えることが目的であるが、凝固は短時間で進行していくため、加圧タイミングが重要になります。 パルススプレー パルススプレーとは、スプレーノズルの間欠塗布制御のことです。離型剤スプレーの際に、通常のスプレーでは動作中離型剤液を常時噴霧しているのに対し、パルススプレーでは高速でスプレーノズルを開閉させ1~5msの短い間隔で吹き付けと停止を繰り返すことで効率よく離型剤を塗布することができ、従来の離型剤より少量で済み、地球環境にも優しいスプレーになっています。 スライド構造 スライド構造とは、アンダーカット形状を成形する際に用いる構造のことです。アンダーカット形状とは通常の型の動きでは抜けない形状のことで、アンダーカット形状を成形するために金型に傾斜ピンやシリンダーなどを用い可動する機構を設けることになります。これにより様々な形状を成形することができ、より多くのニーズに対応が可能になります。美濃工業では先抜き構造や多段シリンダー、通常より小径のシリンダーを使用することにより、ハイサイクル及び省エネルギー化によるカーボンニュートラルにも貢献しております。